TRAVELLER NEWS SERVICE Japanese edition for 1121

トラベラーニュースサービス日本語版 1121年分


 このページは、スティーブジャクソンゲーム社の ページに掲載されている オンライン版トラベラーニュースサービスのうち、1121年の分を日本語訳したものです。
 ガープストラベラーのタイムラインに従って再構築された帝国史であり、以前ホビージャパン社から 翻訳出版された「反乱軍ソースブック」所収のトラベラーニュースサービスと比較すると、 より一層楽しめるものと思います。
 翻訳に伴うミス等については phoenix@fa2.so-net.ne.jp にその責任があります。
 日本語訳の公開を快諾してくださったスティーブジャクソンゲームズ社にこの場を借りて感謝します。

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Dzim Zhia Gwi/Solomani Rim         001-1122  

 数日前、 エウム・シャ・グィ(Ewm Shao Gwi)ツフール(tuhuir)所有の 超大型貨物船ティアラン・スターバースト号(Tyaran Starburst)が ボスコーン星系(Boskone system)外縁の燃料ステーションへの接近中に 攻撃を受けました。 船首から船尾までを長距離ミサイルによって掃射され、 通常及びジャンプドライブが破損、 船荷の大半が失われ、 乗員数名が死亡しました。

 エウム・シャ・グィ高官は、 いわれのない待ち伏せであったが、 攻撃者についての情報は何もないと言っています。 「攻撃者は軍用の兵器と感知システムを用いていた」 とエウム・シャ・グィ広報官のチャル・エルナク氏(Tyarr Elnak)は語りました。 「我がツフールの同胞には、抵抗も逃亡もするチャンスがなかった」

【訳注】
 ツフールはヴェガ人の集団のことです。 ルドゥミラ周辺で続くいざこざの余波の一例でしょう。

Ω



Esperance/Solomani Rim             030-1122  

 帝国海軍広報官(Imperial Navy spokesmen)は、 帝国禁令違反容疑で複数のヴェガ人(Vegans)を逮捕したと発表しました。 逮捕されたヴェガ人の身元は明らかにされていませんが、 海軍の発表では、 全員が閉鎖的なツンシャオン・グィ(Tunshaon Gwi)ツフール(tuhuir)の メンバーとのことです。

【訳注】
繰り返しになりますが、 ツフール(tuhuir)はヴェガ人社会における、ある種の集団のことです。

Ω



Terra/Solomani Rim                 036-1122  

 ソロマニ国境艦隊(Solomani border fleet)のかなりの部分が、 ソロマニ中央政府の意向に反して いわゆる「ヴァンテージ・マニフェスト(Vantage Manifesto)」を 支持すると宣言した模様です。

 ミカエル・レオノフ(Michael Leonov)海軍提督(Fellt Admiral)に率いられた、 あるソロマニ海軍上級士官(senior Solomani Navy officers)グループが、 ニア・ブーツ・クラスター(Near Bootes Cluster)を自由地域と宣言しました。 レオノフ提督はホーム(Home)に対抗する意図を否定していますが、 クラスターを 「帝国からの攻撃であろうと、 チッサノ(Chissano)不当政権の追従者からの攻撃であろうと」 あらゆる攻撃から守るように指揮下の部隊に命じています。

 レオノフ提督は アレクサンダー・スピリディオン大佐(Captain Alexander Spyridion)から アドバイスを得ています。 大佐は既に帝国へ亡命しており、抵抗活動にも好意的です。 スピリディオン氏は文官当局との連絡役を受け持っており、 最近は反乱の主要メンバーであるジャン・マリコフ(Jan Malikov)氏の 指導下で活動しているようです。 レオノフ艦隊に赴任していたソルセック(SolSec)政治士官については不明です。

 ニア・ブーツ・クラスターが完全にヴェンテージ・マニフェストの元に 団結しているわけではない、ということを示す不確かな噂もあります。 レオノフ提督指揮下の部隊が、 クラスター所属世界である アクイタイン星系(Aquitaine)及びポリフェムス(Polyphemus)に基地を置く 防衛部隊と小規模な遭遇戦を行ったようです。

【訳注】
 「ヴァンテージ・マニフェスト(Vantage Manifesto)」、 ニア・ブーツ・クラスター(Near Bootes Cluster)、 については360-1121を参照。
 アクイタイン、ポリフェムスについては、042-1117を参照。
 軍の大勢はマニフェスト側に付いているようですが、 地域対立の関係で、軍も地域も一枚岩ではないとのことです。

Ω



Muan Gwi/Solomani Rim              044-1122  

 何度も決闘に関わったとのことで、 アデール大公(Archduke Adair)の宮廷から、一人の下級貴族が追放されました。

 ムタヴァ・タバリ卿(Sir Mutava Tabari)は コンコルド星域(Concord subsector)の出身で、 ここ1年以上はムアン・グゥイに滞在していました。 その間、彼は3件の決闘(affairs of honor)に関わりました。 最も最近の事件では、ティシフォン侯爵が死亡しています。

 現地法は訪問中の帝国貴族との決闘を禁止していませんが、 アデール大公はこの習慣に反対していることで知られており、 ムタヴァ卿の追放に大公が関わったことは充分に考えられることです。

【訳注】
 基本的に帝国高位貴族は現地の習慣に口出ししないのが慣例です。

Ω



Heya/Spinward Marches              060-1122  

 壊滅的な自然災害の後、この農業惑星の住民達は このような一撃が降りかかるのは回避できなかったのか という問に対する答えを求めています。

 ヘヤ(Heya)は3日前に、クラス5の小惑星衝突を受けました。 衝突した小惑星は直径300メートル、 岩石と鉄と主成分とした塊で、 サークル海(Circle Sea)の西地域に衝突しました。 巨大な津波が惑星のあらゆる沿岸地域に襲いかかり、 突如蒸発した数百万トンの水が上層大気にまで上昇し 惑星全体が雲で覆われ嵐に襲われています。 犠牲者は既に数百万を数え、その数は増加しています。

 帝国政府、及び現地政府は緊急災害救助を始めていますが、 事態の規模は現地の能力を圧倒しています。 ヘヤ泊(Count of Heya)は星域のコアワード側半分の 商業指導者達に、輸送手段と救援物資とを提供するよう支援を求めています。

 現地政府高官は、 本危機に際しての帝国の援助に早速謝意を表していますが、 本災害を防げなかったのはどうしてなのかをまず問う者もいます。 「小惑星がどこからともなく現れるということはない」 ある官僚が語っています。 「海軍や偵察局がこの物体の軌道を的確に把握してなかったというのは どういうことなんだ?」

【訳注】
 近づきつつある小惑星を破壊する有名なミニシナリオがありますが、 実際に衝突災害が起こってしまった例と言うことになります。
 最後の官僚の発言はもっともな意見で、 なぜ見落とされていたのかが次の問題になるはずです。

Ω



Terra/Solomani Rim                 065-1122  

 皇帝委任状(Imperial Warrant)の権限を発動して イオランス皇后陛下(Empress Iolanthe)は シュルルシシュ伯爵(Count of Shululsish) カール・ギルデンスクジョルド(Carl Gyldenskjold)氏を 新たなアルデラミン公(Duke of Alderamin)として承認しました。

 委任状の記載により、 ソル領域(Domain of Sol)の帝国貴族統制について、 皇后陛下は完全な皇帝権限を持って振る舞うことになります。 そして、 2年以上前に イウォフラルコ公爵(Duke Iwoahlarko)が 明確な後継者を示さずに死去したことに始まり、 これまで長く続いていた アルデラミン公爵位後継者問題は、 皇后陛下の行動によって終止符を打たれたのです。

【訳注】
 イウォフラルコ公爵の容態悪化を伝えるニュースは022-1118、 死去のニュースは355-1119。 後継者問題で揉めているとのニュースは、322-1120、323-1120。
 ようやく決定したようです。

Ω



Sarpedon/Solomani Rim              070-1122  

 帝国当局は、ニュー・ババリアン・フライコープ (New Bavarian Freikorps) のメンバー数名を、 帝国令に対して技術的な違反を犯したとの容疑で拘束しました。

 フライコープはサーペドン(Sarpedon)に1週間ほど前に上陸し、 未知の場所での新規任務を受ける準備をしていたことが明らかになっています。 帝国当局の今回の行動により、傭兵部隊の指揮組織からは数名が引き抜かれ、 部隊は無期限の活動停止状態に置かれることになります。

【訳注】
 帝国が傭兵部隊の活動に待ったをかけたということですから、 政治的に裏があるのは明白ですが、詳細は不明。
 サーペドンについては、364-1119に海賊事件のニュースがあります。

Ω



Capital/Core                       087-1122  

 皇室局(Office of the Palace)は シンシア=イフォジニア=グイルバタアシュリバア=アルカリコイ大皇女殿下 (Grand Princess Ciencia Iphegenia Guuilbataashullibaa Alkhalikoi) が御懐妊されたことを確認しました。 本年末頃に出産の御予定です。 医療検査の結果によれば、発育中の胎児は男児で健康とのことです。

 このニュースはキャピタル(Capital)に大きな喜びとなって広がっています。 皇位継承者が増えるとすれば、1088年以来のこととなるからです。

 現地の皇室ウォッチャーの中には、 皇女殿下が跡継ぎをもうけられた素早さについて コメントを述べている人達がいます。 「もちろん、別の考え方もできます」 キャピタル社会についての著名なコメンテイターである キルドハック伯爵夫人ヴィエナ・アマルフィ・ジルンカール氏 (Countess Vienna Amalfi Zirunkaar of Quildhac) は述べています。 「もし、皇女殿下がお世継ぎをもうけられなかったら、 ドレスデン侯爵(Duke Dresden)の息子の誰かが皇帝になるのです。 考えたくもありません」

 皇室局はヴィエナ伯爵夫人の失礼な反応に対して やんわりとした叱責を返しています。

【訳注】
 1088年というのはシンシア皇女殿下誕生年です。

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