TRAVELLER NEWS SERVICE Japanese edition
トラベラーニュースサービス日本語版 1118年分
このページは、スティーブジャクソンゲーム社の
ページに掲載されている
オンライン版トラベラーニュースサービスのうち、1118年の分を日本語訳したものです。
ガープストラベラーのタイムラインに従って再構築された帝国史であり、以前ホビージャパン社から
翻訳出版された「反乱軍ソースブック」所収のトラベラーニュースサービスと比較すると、
より一層楽しめるものと思います。
翻訳に伴うミス等については phoenix@fa2.so-net.ne.jp にその責任があります。
日本語訳の公開を快諾してくださったスティーブジャクソンゲームズ社にこの場を借りて感謝します。
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Capital/Core 001-1118
本日、皇帝陛下は、
第3帝国の来るべき1118年とそれに続く年月とにおいて、
全ての帝国市民に幸運と繁栄と健康とがあらんことを、
という新年祝日メッセージを発せられました。
Ω
Terra/Solomani Rim 007-1118
Received 007-1118
アデール大公(Archduke Adair)のスポークスマンは本日、
元レポーターのジェフリー=ロング(Jeffrey Long)氏を
精神病院の拘禁病棟から解放して欲しいとの
親類縁者からの要請について、大公閣下が承諾したと発表しました。
ロング氏は治療のため数年前から同病院に入院していました。
ロング氏は、
元フェニックスサンニュース機構(the Phoenix Sun news organization)記者で、
「ハイパースペース酔い(hyperspace sickness)」として知られる状態についての
噂を扱った一連の記事の作者です。
氏の申し立てによれば、
この記事が原因で、軍と企業群が彼に圧力をかけているとのことです。
大公閣下は、プライバシーに関することであるとして、
ロング氏の移送先や日程についての詳細公開を拒みました。
ロング氏本人は、彼の口を塞ごうと探している者達からの危険に晒されている
と信じているようです。
Ω
Capital/Core 019-1118
ダグダシャグ(Dagudashaag)、コア(Core)両宙域艦隊からの分遣隊が、
数か月に渡る合同機動訓練を行ないます。
艦隊は2チームに分けられ、
敵対勢力によるダグダシャグ侵略のシミュレーションを行ないます。
コア艦隊が侵略側を、ダグダシャグ艦隊が防衛側を、シミュレートする予定です。
Ω
Shululsish/Solomani Rim 022-1118
022-1118に受信
公爵室は本日、アルデラミン公(Duke of Alderamin)イウォフラルコ(Iwohlarko)公爵が
身体検査及び療養のため、数日間アガリッシュ海軍病院(Aggarish Navel Hosplita)に
入院すると発表しました。
公爵の個人広報官リカルド・タリンズ卿(Sir Rickard Tallyns)は
以下の声明を発表しました。
「公爵の健康状態は同年代の男性のアスラン人と変わりなく健全なものである。
公爵に生命の危険は全く無く、医師団も数日中に全快すると考えている。」
公爵の容体の詳細は、報道陣には明らかにされませんでした。
Ω
Dlan/Ilelish 031-1119
華やかなファンファーレとともに、ヴィラザン教(the Virasan faith)の指導者達は、
聖都リンブラン(the holy cityof Rimblan)にて
第457回クハヌ(the Khanu)(最高宗教会議)の開催を宣言しました。
クハヌは少なくとも10年に1回は開催されるしきたりになっており、
ヴィラザン教徒にとって重要な問題を討議する場です。
討議される問題は、管理境界の変更やディラヌ(the dilanu)候補者の評価など、
しばしば世俗的なものとなります。
しかしながら、第457回クハヌは、非常に神学的な会議になりそうです。
議題となっているのが、信仰の中心的教義に関わること、つまりドラン(Dlan)外で非暴力的な死を迎えた
ヴィラザン教徒は死後に完全な啓示を受けられるのか、という問題だからです。
この問題については、保守派とリベラル派の間に大きな溝があります。
保守派は聖典を見ても、伝統に照らしても、教義を変更を正当化する理由は何もないと信じています。
改革派の聖職者達は、
星系外での死ぬことを非難するのは、信仰初期からの地位にしがみついているだけのことであり、
信仰の真実よりもドランのナショナリズムに基づいた発言だ、と批判しています。
この問題については、白熱した議論が予想されます。
Ω
Ludmilla/Solomani Rim 040-1118
040-1118に受信。
ルドゥミラ(Ludmillan)政府は、近隣のボスコーン(Boskone)星系での
「テロリストによる暴力行為」を告発する声明を発表しました。
「テュケラ運輸(Tukera Lines)とシャルルシッド社(Sharurshid)とによって運営されている
燃料補給ステーションが、海賊勢力によって攻撃された。
我々は、これらの攻撃の黒幕に対して、手を引くことを要求する。
さもなくば、恐ろしい結果を迎えることになるだろう。」
ルドゥミラ星系海軍はボスコーン星系へ哨戒を広げることを計画していると伝えられています。
ボスコーン星系は名目上はルドゥミランの主権下にあります。
同星系は現在、輸送と燃料補給との権利について長い論争の最中にあり、
この論争には、ルドゥミラ政府、幾つかの帝国籍の運輸会社、
ヴェガ(Vegan)のエウム・シャ・グィ(Ewm Shao Gwi)ツフール(tuhuir)、が関係しています。
【訳注】
tuhuir はヴェガ人の社会単位。ある程度まとまった文化を持ち行動を行う集団。
ヴェガ人社会は多くの tuhuir から構成されている。
ボスコーンは小惑星星系で、人口はほぼゼロ。1104年にルドゥミラに人類優越主義を唱える政権が成立。
1116年にはルドゥミラ政府はボスコーンでのヴェガ人商船の護衛打ち切りを宣言。
これらの理由により近年緊張が高まっている。
Ω
Terra/Solomani Rim 045-1118
045-1118に受信。
ジェフリー=ロング氏(Jeffrey Long)の近親者の広報官が本日発表したところによりますと、
ロング氏はソロマニリム(the Solomani Rim)の帝国領内のとある場所にある
私立のメンタルケア施設への移動が認められたとのことです。
ロング氏は元フェニックスサンニュース機構(the Phoenix Sun news organization)記者。
「ハイパースペース酔い(hyperspace sickness)」として知られる状態についての
噂を探った一連の記事の作者であり、ロング氏の提示する証拠に対して
軍と企業群とが圧力をかけていると主張しています。
ロング氏は口を封じようとする者達からの危険に晒されていると信じており、
そのため、彼の所在は近親者と法的代理人と以外には秘密とされています。
Ω
Capital/Core 047-1118
著名なコメディアンである
アントン・ウィルソン・ペアル氏(Anton Wilson Peale)は、本日、
ストレフォン皇帝(the Emperor Strephon)の在位50周年(the Golden Jubilee)を
祝して、帝国全土を回るツアーを始めると発表しました。
ペアル氏は報道陣に「皇帝陛下よりも2〜3年程先に始めさせて貰うよ。
集客力にかけては私よりも皇帝の方が上だからね」と語りました。
「皇帝陛下とは、かち合わないようにするつもりだよ。
あと、陛下が行かない星にも何箇所か行くつもりだ。
でも、陛下の露払いだと思ってもらって構わないよ。」
ペアル氏が報道陣に語ったところでは、
3年がかりの在位記念ツアーの正確なスケジュールはこの2〜3週間のうちに
発表される予定。彼は皇族方の出発に先だって、909−1118に
出発するつもりだとのことです。
【訳注】
ストレフォン皇帝は帝国歴1071年に第三帝国第43代皇帝に即位。
909-1118というのがギャグなのかtypoなのかは不明。
Ω
Capital/Core 048-1118
皇室広報官の本日の発表によりますと、
ルカン皇太子(Prince Lucan)は海軍候補生(Naval Cadet)としての新しい暮らしを
順調に過ごしておられるとのことです。
皇太子殿下は、昨年双子の兄君であるヴァリアン(Varian)殿下が帝国内の大旅行(grand tour)に
お出かけになられた後に、帝国海軍アカデミー(the Imperial Naval Academy)に入隊なさりました。
そして候補生の特別グループの一員としてダグダシャグ(Dagudashaag)艦隊の旗艦、
戦艦スミロドン(the battleship Smilodon)に着任しておられます。
【訳注】
138-1117の記事参照。やはり、特別扱いはされているようです。
Ω
Terra/Solomani Rim 062-1118
062-1118に受信。
ジェフィリー=ロング氏(Jeffrey Long)(元テラレポーター。最近まで帝国の
保護下にありました。)は、誰かが氏を殺そうとしていると信じています。
匿名筋によりますと、現在ソロマニ・リム(the Solomani Rim)の某私立療養所で
治療を受けているロング氏は、別の施設に移りたいと申し出ているようです。
同筋は、ロング氏が、食事には薬が盛られている、患者の中に彼を殺すために雇われた
殺し屋が混ざっている、と恐れていると語りました。
同筋によれば、ロング氏の家族は、氏の願いを聞きいれ、
匿名で別の新しい施設に移送する手配をしているとのことです。
ロング氏は大企業や軍などの謎の一派が彼を黙らせようとしていると信じています。
ロング氏が、「ハイパースペース酔い(hyperspace sickness)」の研究をしたからで、
彼らはこの病気の件を隠そうと企んでいるのだ、と彼は主張しています。
【訳注】
このスレッドも長いです(ロング氏が最初に留置されたのは1112年)が、
具体的な話がさっぱり見えてきません。
Ω
Lode/Zarushgaar 073-1118
073-1118に受信。
インスルマール男爵(Baron of Ynsulmaar)
ナイジェル・ルーデル提督(Admiral Sir Nigerl Rudel)は本日、
120歳を迎えたのを契機に現役を退くつもりだと発表しました。
簡潔に述べられたプレスリリース中で、
「長い間皇帝陛下に仕えてきたが、
あまり年をとらないうちに孫達のためにもう少し時間を使う方がいいのではないか
と思ったのだよ。」と提督は語っています。
【訳注】
120歳というのは、現在の我々の感覚だと70〜80歳くらいでしょう。
日本だと「喜寿(77歳)を機会に」とでもなりますかな。
Ω
Capital/Core 085-1118
トラベラーニュースサービスのキャピタル(Capital)部のほとんど全スタッフが
命には別状ないものの、非常に体力を消耗するウィルスにやられています。
「虫(a bug)」「うろつきまわるもの」「一種のインフルエンザ」などと
分類されているものですが、この病気は発熱、頭痛、不快感などを引き起こし、
数日続きます。
最初は鼻腔に症状が現れ、咽に移行し、最後には患者の気管支に至ります。
少なくとも編集員の一名は、この病気のせいで涙が止まらなくなってしまいました。
一度症状が出ると数時間続いて目が見えなくなってしまうのです。
10日から14日間症状が続いた後で、特に後遺症もなく治癒しますが、
ここキャピタルのTNSでは、かなりの不便を引き起こしていると言えます。
【訳注】
SJG自身で風邪が流行っているとのことで、一種のセルフパロディなのでしょう。
TNEのウィルスとは、おそらく、無関係でしょう。
Ω
Alekvadin/Core 097-1118
有毒化学物質が漏出したとの報告があり、
トゥンケル・ハイポート(Twunchel Highport)の職員に対して、本日、
軌道上の設備の一部から避難するように命令が出されました。
不慣れな反重力ローダー操作員の一人が、
船荷を降ろす作業中に放出ホースにぶつけてしまい、附属品を破損。
これにより、毒性を持つ可能性がある炭化水素系化合物が漏出したものです。
当初、化学物質は換気システムに洩れ出しており、
予防的観点から
複数の貨物ベイの宇宙港職員に対して避難命令を出すことになると思われましたが、
拡散範囲が一つの貨物ベイに留まっていることが分かり、
Hazmat係員(危険物対処係員)によって速やかに洗浄が行なわれました。
宇宙港監督官のスポークスマンは、
何人かの職員が除染作業を続け、
医療部による監視下に置き続ける必要があるが、
致命的な状況ではない、と発表しました。
【訳注】
Hazmat(hazardous material)、ハイポート(Highport)の詳細については、サプリメント "STARPORT"を参照。
Phoenix通信vol.1 にも、ちょっとだけ出ています。
Ω
Capital/Core 100-1118
シリア総合大学(the University of Sylea)の広報官は、
ガニディイルシ=シマルー博士(Doctor Ganidiirsi Simalr)が
同大学の比較知的種族学(Comparative Sophontology)
バナスダン議長(the Banasdan Chair)に任命されたと発表しました。
シマルー博士は、ウシュラ公爵(the Duke of Ushra)の息子で、
大学のコンサルタントとして、
偵察局の接触連絡部(Contact and Liaison Branch)に所属していました。
種族学部長のハスニ=シュコフ博士(Doctor Hasni Shukov)のコメントは、
「ガニーのような若さでこれだけの地位に就くというのは多少異例ではある。
しかし、彼の業績を見れば、驚くことはないだろう」というものでした。
シマルー博士は120-1118に就任の予定です。
【訳注】
sophont はトラベラー世界で「知的生命体」を総称する単語です。
Banasdan はソロマニリムのBanasdan 星域の星域首都星系。
暗黒時代にポケット帝国を維持していた歴史があり、
その流れで周辺の星系に大きな影響力を持っています。
ソロマニリム戦争時には早くから帝国側にたって参戦しており、
一時ソロマニに占領されましたが、復帰後に星域首都となっています。
Ω
Monmouth/Delphi 110-1118
この3カ月、モンモス(Monmouth)星系で
貨物を狙った海賊行為が急増していることが、
帝国当局によって確認されました。
襲撃の大半は星系にやってきた輸送船を襲ったものですが、
ハイジャックも3件発生しています。
被害にあった船のクルーは、海賊が高度に組織化されていたと語っています。
襲撃船及び犯人の分析の結果から、海賊が
ファラーニシンジケート(Fallani Syndicate)のメンバーであることが分かりました。
同シンジケートは、フォーナスト(Fornast)、オールドエクスパンス(Old Expanses)、
デルファイ(Delphi)の宙域に渡って暗躍を始めた犯罪組織で、
その本拠地は、
グリマードリフトリーチ(Glimmerdrift Reaches)宙域のグラニカス(Granicus)星系に
あると言われています。
帝国海軍当局は、調査中であるという以外のコメントを拒否しています。
【訳注】
該当地域は、キャピタルとテラの中間あたりの地域です。
Ω
Capital/Core 118-1118
皇族御一家が、テラの作曲家アラール・ファルコ氏(Alar Falco)の
新作交響曲「反響」(Reflections)の初演を鑑賞されることになりました。
同演奏会は、シリア・フィルハーモニー・オーケストラの
1118〜1119年期の公演シーズンのオープニングを飾るもので、
皇族御一家が揃って鑑賞されるのは珍しいことです。
しかし、ストレフォン(Strephon)皇帝陛下もシンシア・イフォジニア(Ciencia Iphegenia)
皇女殿下も、ファルコ博士の作品には深い関心をお持ちであると言われています。
オープニング演奏会は、130-1118にシリア総合大学(Sylean University)学内の
アルテムサス・コンサートホール(Artemusus Concert Hall)で
開催の予定です。
【訳注】
Alar Falco はイタリア系の名前でしょうか。
現在のテラでそれが意味を持つのかどうか分かりませんが。
Ω
Capital/Core 125-1118
皇宮筋によると、本日、
来るべき在位50周年記念(Golden Jubilee)の帝国公式肖像の
作成に参加する芸術家について、
ストレフォン皇帝陛下(Emperor Strephon)がほぼ決定をなされたとのことです。
皇帝陛下は複数の様式についてそれぞれ芸術家を決定されることになります。
二次元写真、三次元写真、幾つかの彫刻類、
そして、イリジウム玉座(the iridium throne)におかけになった
伝統的ポーズでの公式肖像画などが、それらの様式の中には含まれています。
ストレフォン陛下は各様式について4人未満までに候補を絞られているものの、
まだ最終決定には至られていない、と同筋は語っています。
【訳注】
在位50周年記念は、1021年になります。
Ω
Capital/Core 128-1118
在野の血液学者エニル=シュギシヴィーリー博士(Dr. Enil Shugishviilii)は、
帝国海軍に対して、2年前にデュリナー大公(Archduke Dulinor)の小艇の残骸から回収された
組織サンプルの検査許可を求めています。
シュギシヴィーリー博士は、
組織サンプルが小艇爆発時に大公が乗船していたことを示しているという
帝国海軍の結論は性急すぎるものだと考えています。
「大公は、他の多くの裕福な人たちと同様に、緊急時に備えて大量の血液・医療具を
携えていただろう」と博士は語ります。
「ポイントは、海軍がこれらをデュリナー大公本人のものだとしていることだ。
大公が爆発を生き延びたとのだと言う気はないが、
私は海軍の結論に疑いを持っているのだ」
海軍のスポークスマンは、
シュギシヴィーリー博士の指摘に対してコメントを出していません。
【訳注】
久しぶりのデュリナーねた。
事件の調査が進んでいないことが暗示されています。
Ω
Alekvadin/Core 132-1118
トゥンケル・ハイポート(Twunchel Highport)の広報官は本日、
数週間前に起きた科学物質漏出は、当初報道とは異なり、
事故ではなかったと認識されるようになったことを発表しました。
宇宙港当局の調査官が、漏出の原因となった反重力ローダーの操作員が
意図的に漏出事故を起こしたことを示す証拠を明らかにしたのです。
「容疑者は、隣接する倉庫セクションから貨物を盗んだことから
周囲の目を逸そうとしたようだ。
しかし、企みとは裏腹に宇宙港の保安設備を破壊することができず、
工作を途中で断念したのであろうと考えている」
当局者は詳細な説明は拒否しています。
「ギャングのメンバーの一人を拘留中であり、
彼の証言から犯罪の手口が割出せるものと期待している。
又、漏出は深刻なものではないが、
宇宙港職員の何人かを割いて除染を続け、
医療部による監視下におき続ける必要がある。」
【訳注】
元の事件については、097-1118のニュースを参照。
Ω
Vland/Vland 138-1118
138-1118に受信。
ヴランド(Vland)の史跡保存局(The Historical Preservation Bureau)が
オトゥ・ゼル大学(the University of Ot Zell)
エンリ=ダータ教授(Professor Enli Dahtha)の考古学調査を拒否したことで
ちょっとした騒動がおきています。
ダータ教授は、
太古種族(the Ancients)とヴィラニの謎めいた shiimsarnii 伝説とを同一視する論文を
文明種族研究誌ルラシュ・ガーシャンリ(Lurashu Garshanri)に最近発表したことで
知られており、
クナシャークリ地域(the Kunashaakri region)を訪ねて
教授の説を裏付ける証拠を集めたいと希望していました。
しかし、保存局は、同地区の遺跡がダータ教授が行なおうとしている深層調査には
耐えられないと判断したのです。
「信じられん」ダータ教授は説明しました。
「私がやろうとしている調査は、遺跡に今まで行なわれた調査と比べて、
侵蝕的でも破壊的でもない。むしろ、もっと穏やかでさえある。
最新の密度測定機(densitometer)などの装備類がが使えるので、
測定チームは浮上中のエアラフトから情報収集ができるのだ。
一欠片の埃すら壊したりはしないと保存局に約束しよう。
保存局は何か隠そうとしているのかと疑ってしまうよ」
保存局の広報官はコメントを拒否していますが、
ヴランド領(the Domain of Vland)中からやってくる研究者を阻害したりはしないと
のことです。
「ダータ教授はすぐに陰謀論を持ち出す」
と語るのは、著名な考古学者であり、古代ヴィラニ跡の専門家でもある
ケヴィン=イキラ博士(Dr. Kevin Ikira)です。
「教授は、
ヴィラニの宗教が古代において太古種族と接触したことに端を発している、
という非常にあいまいな説を唱え続けている。
この説は何百年も前から怪しいとされている。
ダータ教授は、次の著作の売上を伸ばすために、
悪名を高めようとしているだけなんじゃないかな」
【訳注】
shiimsarnii については調査中。
ヴィラニは第一帝国の母胎となった地域で、歴史の古さと伝統を(良くも悪くも)誇りに思っています。
ヴィラニの神話には、神による人類社会への干渉や魔法を操る石と金属の神などが登場します。
(「帝国百科」p.19参照)
Ω
Kurae/Zarashugar 140-1118
140-1118に受信。
帝国海軍の乗員1名が死亡、3名以上が重傷、という事故が、
クラエ星系(Kurae system)外縁でお行なわれていた訓練中に発生しました。
貨物シャトルが帝国戦艦スミロドン(the Imperial dreadnought Smilodon)に
ドッキングしようとして衝突を起こしたものです。
詳細については調査中ということで差し控えられていますが、
シャトルパイロットの人為ミスに責任があるようです。
【訳注】
単発記事だと思いますが、続報待ちです。
Ω
Warinir/Daibei 156-1118
156-1118に受信。
クレイグ=ホーバス大公(Duke Craig Horvath)の広報秘書官は、
準備した声明文を読み上げ、
大公殿下がワリニア星系(the Warinir system)で行なわれる今年の艦隊機動の
オープニングに参加しない、と発表しました。
秘書官は「個人的な理由」によるものだと述べています。
「大公閣下御本人は機動演習の観閲を望まれていましたが、
今年については御家族とお時間を過ごされることになさったのです」
秘書官のアエラ=ラボジール(Aella Lavosier)氏は語ります。
「大公閣下は10日ほどで通常の職務に復帰されます。
そのすぐ後に、演習の最終ステージを監督なさられるでしょう」
【訳注】
クレイグ大公は「叛乱軍ソースブック」のpp.62-63に出ています。
Ω
Capital/Core 161-1118
宮廷筋によりますと、ストレフォン皇帝陛下は
ガニディイルシ=シマルー博士(Doctor Ganidiirsi Simalr)を
高名なる「矢の騎士団」(Order of the Arrow)の騎士に叙するお考えとのことです。
「矢の騎士」は、恒星間問題に関わる研究活動において功績顕著な者に与えられる
称号です。
シマルー博士は、ウシュラ公爵(the Duke of Ushra)の息子で、
大学のコンサルタントとして、偵察局の接触連絡部(IISS Contact and Liaison Branch)
に長年勤めており、
比較知的種族学(comparative sophontology)において、高く評価されています。
シマルー博士は、120-1118にシリア大学(the University of Sylea)
比較知的種族学バナスダン議長(the Banasdan Chair of Comparative Sophontology)
に就任の予定です。
公式のアナウンスは、本年後半に発表される「叙任録」(the Birthday List)で
行なわれることになるでしょう。
その後のどこかのタイミングで、シマルー博士の叙任の公式儀式が
開かれることになりますが、
宮廷筋は、その詳細な日付については述べませんでした。
【訳注】
シマルー博士については、040-1118 のニュースも参照。
"Birthday List"は、皇帝の誕生日に発表される栄典授与者リストのこと。
「叙任録」と訳しましたが、正しい訳語があるのかも。
なお、ストレフォン皇帝の誕生日は202日です。
Ω
Banasdan/Solomani Rim 169-1118
169-1118に受信。
今朝、客船の乗客に誤った食事が配膳された原因を調査していた
宇宙港の従業員が、ちょっと笑える事件に遭遇しました。
「3ヶ月分の物資を受け取りました。注文通りにね」
と語るのは、客船マジョルカ号(the passanger liner Majorca)接客チーフの
ハンフォード・ファルコ氏(Hanford Falco)です。
「唯一の問題は、それがハイブ人向けのものだったことです」
乗客が乗船して荷物が詰め込まれる前に、
コックの一人が乗員用にバクラバ(baklava)を作ろうとしていたので、
この間違いに気が付いたのです。
そう、何か大変な間違いがあったことなど、
ハイブ人の真菌缶を全部開けなくても分かるのです。
宇宙港職員はカンカンに怒りました。
不慣れな作業員が、先日到着したハイブ外航船に送る物資と
客船に送る物資とを取り違えていたのです。
ハイブ船の広報官は謝罪は無用であると言っています。
「望んでする場合も、アクシデントの場合もありますが、
他の種族のための物資を流用することはよくあることです。
これも旅の楽しみの一つですよ」
【訳注】
ハイブ人は腐食性であり、その食べ物は他の種族にとってはかなり不愉快なものです。
豆の缶詰の代わりに納豆が送りつけられるようなものでしょう。
"baklava" はユーゴスラビアのお菓子です。
Ω
Ilelish/Ilelish 173-1118
173-1118に受信。
イレリシュ(Ilelish)首都アニタラ市(capital city of Anitarra)の
政府議事堂(the Government House)周辺でデモが起きています。
デモ隊はセラート保護主義者(Suerrat preservationists)の一部です。
彼らは、イレリシュの若者が第一言語として帝国標準語(Galanglic)を用いることが
多くなっていることを特に問題視して、
本星への帝国文化の「侵蝕(encroachment)」であるとみなしています。
「文化的虐殺以外のなにものでもない」デモ隊の広報担当の
センヴァアト・マハパット氏(Sen-vat ma-Happat)は説明します。
「デュリナー大公(Archduke Dulinor)は、我々の抱える問題を理解していて、
我々の生き方を守る策をとる準備をしていた。
しかし、娘さんは父親の政策を引き継いでくれるだろうか?
帝国は、我々が本来の生き方を失わないように何か助けてくれただろうか?
我々の独自性を理解することもできないようなふぬけた帝国文化に、
我々自身が取り込まれていくのを座視するわけにはいかないのだ。」
イシス大公(Archduchess Isis)からの公式なコメントはありませんが、
政府筋のある人物は匿名を条件に
「別に目新しい話ではない。
セラート過激派は、何世代にも渡って帝国に脅しをかけ続けている。
前大公は、
自分の帝国刷新運動に彼らを取り込めば対立を避けられると考えていたのだ。
現在では、そのアプローチは愚行だと見ているがね」
と説明しています。
【訳注】
セラート(Suerrat)は、太古種族(the Ancients)がばらまいた人類種族の一つで、
現在はイレリシュ(Ilelish)に住んでいます。
恒星間移動を実現していましたが、
その手法が世代宇宙船(generation ships)を使ったものであり、
ワープドライブを開発したのではなかったため
群小種族(minor race)に分類されています。
MTのサプリメント "Aslan & Solomani" にイラストがあります。
デュリナー前大公のセラート支援については、360-1117 にも記述があります。
Ω
Capital/Core 186-1118
偵察局の広報官が本日明らかにしたところによりますと、
新しくシリア大学(the University of Sylea)
比較知的種族学バナスダン議長(Banasdan Professor of Comparative Sophontology)
に任命されたガニディイルシ=シマルー博士(Doctor Ganidiirsi Simalr)は、
帝国内の文化民族保存についての特別皇室会議(the Moot)の前に
所在を連絡するようにとの依頼を受けたとのことです。
異例なことですが、ストレフォン皇帝(the Emperor Strephon)陛下が
(シリア大公の身分で)会議に参加される予定であり、
又シンシア=イフォジニア皇女殿下(Princess Ciencia Iphegenia)も
本議題についての個人的な関心の深さから会議に招待されています。
シマルー博士は、ウシュラ公爵(the Duke of Ushra)の息子で、
(大学のコンサルタントとして)偵察局の接触連絡部(IISS Contact and Liaison Branch)
に長年勤めており、
比較知的種族学(comparative sophontology)において、高く評価されています。
博士は次の叙任録(the next Birthday List)で、
高名なる「矢の騎士団」(Order of the Arrow)の騎士に叙せられると見られています。
【訳注】
先行関連ニュースは、161-1118、100-1118。
Ω
Dlan/Ilelish 196-1118
196-1118に受信。
ダウンポートにある惑星運輸局(the Planetary Transit Office)の事務所で
発生した謎の火災について、
現地警察及び消防局は、10日間の調査の末、事故との裁定を下しました。
「当初は、延焼を促すなんらかの物質があったことから放火を疑っていた」
と広報官は語りました。
「しかし、引続き調査を行なったところ、
火事の原因が芳香性香料ランプであることが分かった。
こういったランプはオフィスで働く人達が休息の時にしばしば使用するものだが、
これが一晩中放置されていたのだ。
ランプに使われていた芳香オイルのせいで延焼が速まったのであり、
当初放火を疑った理由になったということなのだ」
「責任者には厳重な注意が与えられた」
【訳注】
Dlanでの不穏な動きについては、146-1117、265-1116 などを参照。
今回は、特に裏はない事件のようですが、政治テロがあっても不思議でない場所なのです。
Ω
Warinir/Daibei 213-1118
本日、ダイベイ宙域(Daibei Sector)司法局の
カリム・イェイジェイ(Calim Yei-jei)法務大臣は、
今の任期が終ったら現職を辞するつもりであると発表しました。
「充分に仕事はしてきたつもりだ」とイェイジェイ氏は述べています。
「評判が高いうちに引退して、本を書いたり孫の成長を見守ったりしたいね」
カリム・イェイジェイ氏は、昨年、
いわゆるウラン・ホー(Ulane Hoax)のサボタージュに
検事として厳しく対処したことで名声を博しました。
この件はイェイジェイ氏の業績として高く評価されていますが、
司法局内の一部には、少なくとも犯人の一人が逃走中であると信じる向きもあります。
【訳注】
関連ニュースは、297-1117。
「ウラン・ホーのサボタージュ」は、
Xボートのセキリティシステムへの侵入事件のことです。
Ω
Dlan/Ilelish 221-1118
221-1118に受信。
オルタレ社(Hortelez et Cie)の部門責任者(Divisional Director)
ジャーゲン・イワガミ・ララジー氏(Jurgen Iwagami-Laragii)は
本日プレスリリースを発表しました。
同メガコーポの損失予防部門(loss prevention division)調査官が、
多数の船長と同社の下級職員とを巻き込んだ不法行為を発見したとのことです。
訴追免除と引替に情報を提供した共謀者の助けを得て、
囮工作員が組織に侵入していたとのことです。
イワガミ・ララジー氏の発表によると、
計画への主要参加者は全員同社のセキュリティ部門によって逮捕され、
起訴に備えてドラン(Dlan)の司法局(the Ministry of Justice)に引き渡されたとのことです。
【訳注】
Hortelez et Cie はメガコーポレーションの名前。
軍事関係のメガコーポなので、この違法行為というのが
実はデュリナー派の絡んだものである可能性もある。
Ω
Dlan/Ilelish 232-1118
232-1118に受信。
匿名を条件に司法省(the Imperial Ministry of Justice)職員が本日漏らしたところによりますと、
一連の不正行為の重要目撃者が既に司法省の管理下にはないとのことです。
正体不明の目撃者は先週ドラン(Dlan)司法省の保護から逃げ出しており、
司法省関係者はその目撃者が身辺整理を図っているのではないかと考えています。
「これは重大な失敗だ」と同職員はコメントをしています。
「彼が友人や知人に会おうとすれば危険なことになる。
陰謀加担者の中には逮捕されていないものもおり、
彼はその目撃者が証言できなくなることを望んでいるはずだ。
目撃者の関係者は全員、彼を傷つけようとする何者かに監視されているだろう。
陰謀者達より先に彼を見つけるように最善を尽くすべきだが、
現状ではどうなるか分からない」
その目撃者は、オルタレ社(Hortelez et Cie)の
多数の船長と下級職員とを巻き込んだ大規模な不法行為の犯人についての
情報提供と引換に、既に訴追免除となっています。
【訳注】
先週の事件の続報。
Ω
Zimiin/Core 239-1118
本日、ハミルカー宇宙港(Hamilcar Starport)の宇宙港管理局(SPA)所属の
熟練パイロットのアーレン=ウアンティル(Arlen Uantil)は、
大事故を未然に防ぐことに成功しました。
ウアンティルは、外惑星からハミルカー軌道港に向かっていたシャトルに
乗客として乗船していましたが、この95トンシャトルのパイロット
クギ=ムニオズ(Khugi Munioz)が発作に襲われたのです。
ウアンティルはその時たまたまフライトデッキにおり、
ムニオズ氏に応急手当を施し(ムニオズは一命を取り留めました)、
荷物を満載したシャトルを貨物ベイに緊急着陸させました。
怪我人は無く、ムニオズ氏も現在SPA軌道港の医療施設に収容され、経過は良好です。
ムニオズ氏の発作について、医療部員は困惑を隠せません。
「医療記録を見る限り彼女は全く健康だ」と医療部長は語っています。
「彼女は年に一度の健康診断を受けたばかりで、何ら異常は見つかっていなかった」
【訳注】
「実は、これは事故ではなく…」とでもならない限りは、普通のニュースです。
Ω
Dlan/Ilelish 248-1118
248-1118に受信。
一連の不正行為の目撃者が二週間前に司法省の保護下から逃走しましたが、
彼が発見されました。匿名の司法省筋が本日確認したところによりますと、
この奇妙な目撃者の所在が確認され、再び保護下においたとのことです。
この目撃者は、
オルタレ社(Hortelez et Cie)の
多数の船長と下級職員とを巻き込んだ大規模な不法行為の犯人についての
情報提供と引換に、既に訴追免除となっています。
【訳注】
232-1118の続報。
Ω
Dlan/Ilelish 251-1118
251-1118に受信。
イレリシュ大公イシス(Archduchess Isis of Ilelish)のおじ
フタラ・アストリン・イレシアン(Hutara Astrin Ilethian)の家令(seneschal)は、
前宙域提督(the former sector admiral)閣下が先週軽い発作に襲われ、
今後数週間は一族の地所で主治医の治療を受ける予定である、
ということを認めました。
イレシアン閣下は、2年前に姪が大公に就任したのを機会に
一族の財産と事業出資との管理に専念するために提督職を退きました。
「それ以来、自分を駆り立てるかのように仕事に励んでいました」
家令のタダシ・コナハト・ホルトムシロ(Tadashi Conacht hault-Musillo)は語ります。
「それが健康を蝕んでいたのです。
閣下の部下も私も閣下に休息を取らせることができませんでした。
今回のことはまさに働き過ぎによる当然の結果なのです」
イシス大公はおじの健康に懸念を表明されており、
職務の許す限りの出来るだけ早い時期にお見舞に行かれるとのことです。
【訳注】
退職の件は 244-1116 に載っています。
家令のタダシ氏は、この退職発表直前にフタラ氏の補佐に就任しています。
Ω
Capital/Core 256-1118
本日発表された短信によりますと、
帝国親衛隊(the Imperial Guard)指揮官(commandig officer)の
ムエニ・アラプ・ルタン将軍(General Mueni Arap Rutan)は、
275-1118付けで、
帝国親衛隊イレリシュ連隊(the Ilelish Regiment)の指揮官である
ムルナス・デアンジェロ大佐(Colonel Murnas De'Angelo)を
准将(brigadier)に昇進させ、
野戦軍指揮官に転任させると発表しました。
現イレリシュ連隊副官(executive officer)の
アンソニー・ホルトケミリス(Anthony hault-Khmeiris)中佐(Lieutenant Colonel)が
大佐に昇進し、連隊の指揮を継ぐことになります。
【訳注】
"executive office"は「副官」と訳しました。
艦船ならば「副長」なのですが、陸上部隊なので「副官」としました。
関連ニュースとして、
356-1116 にデアンジェロ大佐のイレリシュ連隊指揮官就任のニュース。
035-1117 に大佐がイレリシュ連隊の人事を決定したというニュース、があります。
御存知の通り、デュリナーの暗殺計画が成功していたら、
同連隊は皇宮の制圧任務につく予定でした。
デアンジェロ大佐がどこまで知っていたのかは不明です。
Ω
Dlan/Ilelish 265-1118
265-1118に受信。
イレリシュ大公イシス殿下は
本日付けのプレスリリースで、
おじであるフタラ・アストリン・イレシアン(Hutara Astrin Ilethian)が
先日の軽い発作から回復中であると発表しました。
「私のおじは頑固者だ」大公殿下は語ります。
「もう、療養中の制限に対していらいらし始めているらしい。
すぐにでも全快すると思うが、
私としては、一族の財産管理についてもう少し他の人の手を借りるようにと
言っておきたい」
イレシアン氏は、2年前に姪が大公に就任したのを機会に
一族の財産と事業出資との管理に専念するために
帝国海軍を引退していました。
【訳注】
251-1118にフタラ氏が病気で倒れたというニュースがあります。
Ω
Ilelish/Ilelish 269-1118
269-1118に受信。
イレリシュ(Ilelish)首都アニタラ市(city of Anitarra)の
政府議事堂(the Government House)周辺で行なわれていたデモの最中に
暴動を先導した、として本年初頭に逮捕された7人のセラート(Suerrat)人に対する
裁判について、検察当局による冒頭陳述が本日始まりました。
セラート人は、帝国が明確な意思を持ってセラートの母星の独自文化を
吸収し弱体化させようとしていると恐れており、帝国とイレリシュ大公を
「文化的虐殺」の罪で告発しています。
彼らは、母星の若者が帝国標準語(Galanglic)を第一言語として用いることが
多くなっていることに反対してデモを行なっていました。
帝国検察側はセラート人を陰謀罪で告発し、
暴力行為が周到に準備されたものであったことを立証すると予想されます。
セラート側は、
平和的なデモに対する警察権力による過剰反応だったと主張するでしょう。
【訳注】
173-1118 にセラートの抗議行動についての関連ニュースがあります。
Ω
Ilelish/Ilelish 273-1118
273-1118に受信。
イシス・アレポ・イレシアン大公(Archduchess Isis Arepo Ilethian)殿下は、
本日、ドラン(Dlan)の帝国造幣局に対して、記念コインの発行を継続するように
要望を出していることを認めました。
このコインは001-1118に、前イレリシュ大公(Archduke of Ilelish)
デュリナー・アストリン・イレシアン殿下(Dulinor Astrin Ilethian)を
記念して発行されたものです。
このコインには前大公の肖像と
ドランの夜空に広がる大裂溝(the great rift)を象徴する図案と
が刻まれており、非常に人気があるものです。
造幣局は元日以降継続的に発行を続けていますが、
需要が供給を上回り続けています。
現大公の要望は、
需要が一段落するまで造幣局にコインの発行を続けて欲しいというものです。
【訳注】
364-1117 に関連記事があります。
Ω
Dlan/Ilelish 278-1118
278-1118に受信。
イシス・アレポ・イレシアン大公殿下(Archduchess Isis Arepo Ilethian)は、
本日、おじの家令(seneschal)であるハーラン・サンドヴァル・エイキス
(Harlan Sandoval Akis)に対して、
フタラ・アストリン・イレシアン(Hutara Astrin Ilethain)閣下が
その責務を果たせるようになるかあるいは別命のあるまで、
閣下の職務の管理を行なうようにと、
公式に要請しました。
フタラ・アストリン・イレシアン(Hutara Astrin Ilethain)閣下は
大公殿下のおじであり、245-1118前後に起きた発作から回復中です。
しかし、大公殿下の要請からは、
閣下が当初の期待通りには回復していないことがうかがわれます。
【訳注】
251-1118 に発作のニュースが、
265-1118 にその後の病状についてのニュースが、掲載されています。
Ω
Ilelish/Ilelish 282-1118
282-1118に受信。
議事進行役の裁判官は、本年初頭に暴動煽動容疑で逮捕された
7人のセラート人(Suerrat)の裁判において、法廷を封鎖するようにとの命令を
本日発しました。
裁判は被告を擁護/批判する両方の立場からのデモによって何度も中断されており、
慎重な考慮の末、裁判官らは直接の参加者以外が法廷に立ち入ることを禁じました。
裁判は外部から干渉できないホロビジョンによってライブ中継され、
誰でも見ることが出来ますが、
裁判官は、重要な関係者以外は誰であれ法廷に入ることを認めていません。
セラート人らは、
帝国が母星独自の文化を計画的に同化・弱体化しようとしていると信じており、
帝国とイレリシュ大公とを「文化的虐殺」の罪で告発しています。
彼らは、母星の若者の間で帝国標準語(Galanglic)を第一言語として用いる
ことが多くなっていることに反対してデモを行なっていました。
【訳注】
関連ニュースは、
269-1118、173-1118。
Ω
Dlan/Ilelish 289-1118
289-1118に受信。
ヴィラザン教(the Virasin faith)の宗教会議である
第457回クハヌ(the Khanu)は、本日、
全参加者への祝福と安全な帰還を祈る恒例の式典を開催を持って
閉会しました。
今回の会議は、
ヴィラザン教の中心教義に関わる議論、
すなわち、ドラン(Dlan)外で非暴力的な死を迎えたヴィラザン教徒は
死後に完全な啓示を受けられるのかという問題について議論する
非常に宗教的な会議になるものと確実視されていました。
この問題は過去に何度も協議事項としてあげられながら、
クハヌ全体会議以前には議論されたことがありませんでした。
コメンテイター達はおそらく竜頭蛇尾な結末になると予想していましたが、
大きな議論を呼ぶこの問題は2年後の次の会議まで棚上げとなりました。
【訳注】
開会のニュースは 031-1119。
つまり、8か月以上かけて会議を開催していたわけです。
Ω
Lode/Zarushgaar 290-1118
290-1118に受信。
インスルマール(Ynsulmaar)の
サー・ナイジェル・ルーデル男爵(Baron Sir Nigel Rudel)は本日、
シリア大学出版局(the University of Sylea Press)から
出版予定の第四次辺境戦争(the Fourth Frontier War)史の
編集を要請されていた件について、受諾するつもりだと発表しました。
「男爵は、その長く高名な経歴を経て、120-1118に帝国海軍を引退しました。
そして、戦争について幾つもの論文を著しています。
帝国海軍で艦隊戦術の教官をしてもいましたから、
きっとこの本の名声を大いに高めてくれるでしょう」
と大学のスポークスマンである
ラムゼー・カーン・オベルタ氏(Ramsey Khan Oberta)は語っています。
【訳注】
ルーデル男爵の引退声明に関する記事が 073-1118 にあります。
退役時には提督(admiral)でした。
Ω
Kurae/Zarushgaar 296-1118
296-1118に受信。
帝国海軍調査部会(an Imperial Navy board of inquiry)は、
海軍シャトルのパイロット死亡事故は操縦者のミスが原因である、
との結論を出しました。
ジャーガス・ハヌマン少尉(Ensign Jargas Hanuman)は、138-1118に
クラエ星系外縁で行われていた訓練中、
帝国戦艦スミロドン(the Imperial dreadnought Smilodon)へのドッキングの際に
貨物シャトルと衝突して死亡しました。
この事故では、更に3人の重傷者が出ましたが、回復中です。
調査部会の判断は、
ハヌマン少尉がドッキング機動中の重要な瞬間に過剰な姿勢制御を行ったため
シャトルの制御を失い、
スミロドンのドッキングベイ内部で構造補強部に衝突した、というものです。
衝突によりシャトルは酷く破損し、
スミロドンも艦載の該当ドッキングベイに小さな損傷を受けました。
【訳注】
事故のニュースは140-1118。
Ω
Medurma/Sapphyre 298-1118
298-1118 に受信。
本日、司法局(the Ministry of Justice)筋が漏らしたところによりますと、
帝国海軍の調査官は、
1117年初頭のヒロシ=エネラ大佐(Colonel Hiroshi Enera)殺害事件と
デュリナー大公(Archduke Dulinor)殺害事件との間に関連があると見ているようです。
エネラ大佐は前の帝国親衛隊イレリシュ連隊指揮官
(former commander of the Ilelish Regiment of the Imperial Guard)
であり、大公閣下の死の直後にその職を退き出身地であるドラン(Dlan)に向かう途中、
240-1116にホテルの部屋で死亡しているところを発見されました。
司法局筋によりますと、
1117年初頭以降、
未解決のエネラ大佐殺害事件の捜査にあたっている地元警察に、
デュリナー大公殺害事件の特別調査グループから派遣された2人の調査官が
視察に来ているとのことです。
最近になって2人は引き上げており、
同筋では、2つの事件の関連を示すものがなかったからだろうと推測しています。
現地警察も帝国海軍も両事件についてのコメントを拒否しており、
調査は継続中であるとだけ説明しています。
【訳注】
152-1116の訳注にも書きましたが、両事件に関連があると考える方が自然でしょう。
エネラ大佐の事件については、039-1117, 60-1117 を参照。
デュリナー大公事件については、131-1116,145-1116,262-1116,282-1116,356-1116,357-1116,365-1116,146-1117,152-1117,128-1118 を参照。
Ω
Capital/Core 302-1118
皇宮筋によりますと、本日、ストレフォン皇帝陛下(Emperor Strephon)が
来る在位50周年(Golden Jubilee)を記念しての帝国公式肖像を作成するために
お選びになった12人の芸術家が発表されたとのことです。
皇帝陛下は、二次元写真、三次元写真、幾つかの彫刻類、
そして、イリジウム玉座(the Iridium throne)におかけになった伝統的ポーズでの
公式肖像画などを含む、様々な様式についてそれぞれ芸術家を選ばれます。
ストレフォン皇帝は、
伝統的な油彩画(the traditional oil on canvas technique)の製作者として、
ソロマニ人のモビ・ブランヤン・イブ=ドー(Mobi Branjan Ibn-Daud)氏
を選ばれました。
イブ=ドー氏の両親はソロマニリム(the Solomani Rim)のヴァネファ(Vanefa)
出身。ドー氏は11年前にキャピタル(Capital)に来て、
シリア大学(the University of Sylea)で芸術を研究しており、
それ以来大きな名声を得ています。
イブ=ドー氏の創作は多くの分野に渡っており、
伝統的油彩画の分野での名声は、より近代的な分野でのものに劣りません。
【訳注】
在位50周年は、1021年。選考中とのニュースがあったのは、125-1118。
ヴァネファはテラから20パーセクほどのところにある高人口/高テクノロジーの世界ですが、
ソロマニ主義の影響が少ない地域です。
Ω
Ilelish/Ilelish 312-1118
312-1118に受信。
暴動誘因行動についての7人のセラート人(Suerrat)の裁判が結審しました。
裁判団は提示された証拠を検討するため隔離状態に入り、
数日以内に判決を言い渡すことになります。
7人のセラート人は、イレリシュ(Ilelish)首都アニタラ市(city of Anitarra)の
政府議事堂(the Government House)周辺で行なわれていたデモの最中に
暴動を先導した、として本年初頭に逮捕されました。
群衆の暴力行為が暴発したとき、
彼らは、母星の若者が帝国標準語(Galanglic)を第一言語として用いることが
多くなっていることに反対してデモを行なっていました。
弁護側は、平和的なデモに対して警察が過剰反応し、
挑発されたわけでもないのに群衆を攻撃したのだと主張しています。
【訳注】
関連ニュースは、282-1118, 269-1118, 173-1118。
ようやく結審したようですが、判決によっては別の問題が発生するかもしれません。
Ω
Mora/Mora 316-1118
316-1118に受信。
側近と共に豪華客船ドゥマーニ号(luxury liner Dumaani)に乗船されて
帝国全土に渡る大旅行(Imerium-wide grand tour)を続けておられる
ヴァリアン王子(Prince Varian)(王子はストレフォン皇帝(Epmeror Strephon)の
甥にあたります。)が
モーラ(Mora)(Spinwared Marches 3124)に到着されました。
王子御自身の御希望で、公式の歓迎行事は行なわれないことになっており、
ノリス大公(Archduke Norris)とデルフィン公爵(Duchess Delphine)を
表敬訪問するだけの滞在であるとしています。
単にサンチェス公爵(Duke of Sanches)としての立場で来たのであるから、
皇族の王子としての栄誉や敬礼を求めることはないのだとのことです。
王子としてではなく公爵としての旅行であるため、
ヴァリアン王子の行動はこまごまとした問題を起こしており、
かなりの当惑を招いてもいます。
王子の乗船していた客船に
SPA(宇宙港管理局)の職員が関税違反の疑いで調査を行なうため乗り込み、
3時間停船させられました。
王子は宇宙港職員に全面的に協力され、
調査が(何の違法行為も発見されず)終了してから
ようやくデゥマーニ号は星系からの出発が認められました。
王子殿下は調査についてのコメントを拒否しています。
SPAの職員もデルフィン公爵もコメントを拒否していますが、
SPAはクルーの一人が違法行為に荷担していたとの情報があったと述べています。
ノリス大公の事務局では、
単に、(帝国にとっても現地政府にとっても)なんの違法行為もないことを
確認する仕事だったのだろうと述べています。
大公の事務局の職員の一人は、
ヴァリアン王子は帝国皇太子としての特権を用いて調査を断ることもできたのだが、
そうしたら、皇太子の義務として、
皇太子として受けるべき式典をこなすまでモーラに留まることになっただろう、
と指摘しています。
【訳注】
関連ニュースは、大旅行出発を発表した137-1116 にあります。
Ω
Excalibur/Sword Worlds 319-1118
319-1118に受信。
第3衛星で大きな考古学的発見があったという噂は、本当だと確認されました。
本日、偵察局(IISS)筋が匿名で明かしたところによると、
未知のタイプの遺跡であることを示す証拠が発見されたとのことです。
保存状態は悪いものの、第一報によれば太古種族(Ancient)起源のものではなく、
偵察局のデータに無い非人類型知的種族(non-human sophont)の手によるものだと
思われます。
同筋は、帝国の従属世界(the Imperial client world)としての政治情勢が
微妙な状況であるため、偵察局の公式招請が今だ行なわれていないことを
指摘しています。
【訳注】
エクスカリバーはボーダーワールド(Border Worlds)の一員で、
トラベラーファンに有名なミスリル(Mithrill)からは、5パーセクのところにあります。
数年前に内戦が終結したばかりで復興途上にありますが、
軍事力に関しては帝国に依存することで経済に力を注ぐことが出来ています。
第3衛星は4〜5千年前に惑星に捕獲されたものであるという説が有力です。
Ω
Excalibur/Sword Worlds 334-1118
334-1118に受信。
帝国従属世界(Imperial client world)のある第3衛星で発見された
考古学的発見についての詳細が明らかになってきました。
偵察局筋がリークした情報によりますと、
遺跡は人類型種族によるものではないこと、
太古種族の特徴は見つかっていないこと、
が発掘担当者から報告されているそうです。
同報告には遺跡の年代や日付を示す章は無いのですが、
偵察局筋では、遺跡の年代が2万年未満であり、
少なくとも1種類、おそらくは2種類の知的種族(どちらもエクスカリバー(Excalibur)
星系の種族ではない。)の手によって作られたものであると述べています。
【訳注】
先週(319-1118)の続報。
Ω
Ilelish/Ilelish 335-1118
335-1118に受信。
173-1118にイレリシュ(Ilelish)首都アニタラ市(capital city of Anitarra)の
政府議事堂(the Government House)周辺で行なわれていたデモに関連して、
7人のセラート人(Suerrat)の治安紊乱
及び解散命令拒否について、
本日、裁判団はこれを有罪とする判決を下しました。
裁判団は、
事件についての被告の過失は政府の責任よりも小さいと感じられたとして、
(イレリシュ現地の規定に従って)
セラート人に対する罪を減刑しました。
セラート人は、イレリシュ首都アニタラ市の政府議事堂周辺で行なわれていた
デモ中に暴動を先導したとして本年初頭に逮捕されました。
彼らは、
群衆が暴力行為に走ったときに、
母星の若者が帝国標準語(Galanglic)を第一言語として用いることが
多くなっていることに反対するデモに参加していました。
【訳注】
関連ニュースは、312-1118,282-1118, 269-1118, 173-1118。
「現地の規定に従って」という部分が、
「政府に落ち度があった場合減刑する」なのか、
「治安紊乱などについては、政府にも責任があるとして減刑することになっている」のか、
「セラート人の犯罪については、政府にも責任があるとして減刑することになっている」のかは、訳者にも分かりませんでした。
Ω
Excalibur/Sword Worlds 345-1118
345-1118に受信。
偵察局(the Imperial Interstellar Scout Service)筋は、
エクスカリバー(Excalibur)第3衛星表面で
非人類型種族のものと思われる遺跡を発見したことを公式に確認しました。
そして、エクスカリバー従属政府(the client govenrment)から偵察局に対して
現地の学者による遺跡調査を監督する調査班を派遣して欲しいとの要望があったことも
発表しました。
これ以上の情報はありませんが、偵察局は、
初期調査が終了したら出来るだけ早く報告書を出すと表明しています。
【訳注】
関連ニュースは、319-1118, 334-1118。
正式に偵察局が乗り出すことが発表になりました。
Ω
前年(1117年)のニュース
翌年(1119年)のニュース
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