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ビーストバインド小論、あるいはパラサイトの薦め
○ビーストバインドのプレイの流れ
ビーストバインドシステムにおけるプレイの流れは以下のようになる。
1)オープニング:主要キャラクターの紹介
2)前半〜中盤:ストーリー進行
3)終盤:決着。多くの場合戦闘
1)においては、絆を設定するためのポイントが6点与えられる。
オープニング中に登場したNPC及びPCを対象にして、絆を新規に設定又は
既存の絆を強化する。プレイの大体の方向性はここで決まる、と言うよりも、
ここで絆をきちんと設定しておかないと、プレイが難しくなる。
初心者プレイヤーに対しては、マスターがきちんとアドバイスしなければならない。
2)においては、エゴや絆を強化しつつ、終盤に向けて罪/愛を蓄積するのが
大きな目的となる。
基本的には、できるだけ罪/愛を獲得する方向でキャラクターを動かして、
ストーリーを進行させるようにする。
3)においては、蓄積した罪/愛を使用し、決着をつけることになる。
それまでのストーリー展開から、大体決着の付け方は絞られてくるはずなので、
その中のどれを選ぶか、となることが多い。NPCの反応とダイスによる
部分もあるが、概ねプレイヤーサイドで決められるのではないだろうか。
又、エゴ<=>絆の変換が行なわれることが多く、能力値が大きく変動する。
この流れを頭に入れておかなくてはならない。
前〜中盤には罪や愛を積極的に得るように行動するべきだし、
終盤になって罪や愛をため込むことに専心してはいけない。
更に、システム的に強要されるわけではないが、人間性が大きく減少することを
よしとするようなプレイスタイルは避けるべきである。
つまり、罪と愛とはほぼ同数か、もしくは愛の方を少し多めに稼ぐようにするべきである。
人間性を下げる方向でのプレイは、デザイナーの意図するものとは異なるであろう。
あえてそれを追求するのも一興だが、やるのであれば、マスターに一言断りをいれ、
承諾を貰ってから行うべきである。
○ビーストバインドの戦闘
ビーストバインドの戦闘は、NPCに設定された特殊能力が影響する場合を除けば、
闘う前に決着がついていると言える。よほどのことがない限り
「○○をすれば勝ち」「○○をしなければ負け」という手が存在するからである。
双方に必着手が存在する場合、先手を取った側が勝ちとなる。
先手後手はダイスで決まるのでダイス勝負なのかと言うとそうではない。
罪/愛を使えば割り込み行動が出来るので、結局、罪/愛の多い方が勝つ。
従って、ビーストバインドにおいて狭義のパーティアタックは存在しない。
本気で対立する場合、罪/愛の多い方が勝つのであるから、全てのプレイヤーは自分が
勝つために必要な罪/愛を得るまでロールを続ける。マスターがロールを打ち切った場合、
罪/愛が少ないプレイヤーはマスターに対して「不公平」のクレームをつけるだろう。
そして、システム的なサポートが無い以上、不公平感を払拭するのは事実上不可能と言える。
必ず不公平感を感じさせるプレイは誤ったプレイであるから、ビーストバインドにおいて
狭義のパーティアタックは誤ったプレイである。それは行なってはならない。
もちろん、PC同士が争うことはある。ストーリーの展開上、闘わないわけにはいかない
シチュエーションというのはありえるわけで、それは問題無い。ビーストバインドにおいて
起こり得るパーティアタックは、こういった広義のパーティアタックである。
プレイヤー同士に対立関係はないので、罪/愛の量の差についても問題にはならない。
○パラサイトの薦め
パラサイトというアーキタイプは、情報系/戦闘系という分類をしたときに
極度に情報系に偏っており、更にその能力は情報を集めることに特化している。
ビーストバインドというゲームが主にキャラクター同士の関係を楽しむゲームであり、
終盤が往々にして戦闘であることを考えると主役にはなりにくいキャラクターで
あることは間違いない。
初期に重要な情報を握った場合には、それを活用することでPC間闘争における
主導権を握れる可能性もあるが、現実的には難しい。マスターの立場からすれば、
早期に重要な情報をPCに渡してしまった場合、一気に終盤に持っていかれる可能性が
否定できないからである。
終盤に決定的な情報を握った場合もチャンスであるが、「情報を与えたい」という
エゴの値は小さく、思った通りのタイミングで情報を出せないことが多い。
主役を張るのが好きな人には向かないアーキタイプである。
では、どのようにプレイすればいいのか?
パラサイトの基本的なプレイスタイルは以下のようになるであろう。
・情報のありそうな場所を推測する。
・「情報が欲しいよ」などと言って罪を獲得する。
・実際に行動を起こし、情報を獲得する。
・他のPCから「情報をくれ」という流れで絆を発動してもらう。
ストーリーが順調に進展している状況では、パラサイトの出番は少ない。
時々顔を出して、愛なり罪なりを細かく稼ぐ程度だろう。
パラサイトの出番は、ストーリー展開が膠着した時である。
ストーリーが膠着するのは、何をするのか分からない/決められない状況においてであり、
行動が決まらないのは情報が不足しているからである。この場合、通常の方法における
情報収集も手詰りの場合が多い。こういう時に新たな情報をプレイの場に持ち出すのに
最も適しているのがパラサイトなのだ。
潜入、潜伏、鍵解除、記憶読みとり、一般知識、速読、などの技能を駆使し、
情報を入手するのだ。この際に重要なのことが2つある。
1つは、「真相をつかんではいけない」ことである。パラサイトの役割はストーリーを
進展させるための新規情報提供である。終盤においては真相をどう使うかを決めるという
おいしい役割を果たすこともあるが、前中盤にそんなことをしたらプレイが終ってしまう。
だから、真相は重要ではないのだ。
・ストーリーを展開させるに足る必要最少限の情報は何か?
・何処で何をすれば、その情報を得る可能性が一番高いか?
を良く考えて、それにそって行動せよ。
プレイヤーはシナリオ全体の流れは分からないが、上記のようなプレイをすれば、
マスターが全体の流れを判断した上で適当な量の情報をくれるだろう。
もちろん、判定には成功しなければならないが、それには罪を使えばいいだけのことだ。
もう1つは、「他のプレイヤーにパラサイトが持っている情報を伝え、キャラクターの
絆を使ってその情報を引き出して貰う」ことである。
・絆を使って貰うことで愛を稼ぐという理由もあるし、
・ストーリーに関わる度合を増すという理由もある。
そのためには、自分が、そして他のプレイヤーにも、プレイヤーが知っていることと
キャラクターが知っていることは別だ、ということを明示し、その上でキャラクターを
動かしてもらわなければならない。
「○○についてぶつぶつ言いながら歩いているから、それを聞いて私のキャラにそのことに
ついて教えるように頼んでよ」くらいは言うべきだ。
表の職業はできるだけ絆が多いものを選ぶのも重要だ。更にオープニングにおいて設定する絆は、
できるだけPCに設定しておくべきである。あなたがゲームマスターから得た情報を、
再びゲームマスター(NPC)に戻し、さらにPCの送るのはテンポが悪い。
速やかにPCに情報を渡すべきであり、そのためには絆はPCにはっておくべきなのだ。
適切な情報提供が成功すれば、ストーリーは再び動き出す。あなたの成功が、しばらくの間
あなたの出番は減らすことになる。しかしそれは終わりを意味しない。
情報と行動を整理せよ。ストーリーの流れを観察せよ。次のチャンスに備えるのだ。
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